販売士

販売士と関連するIT関連業界の動向

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中小企業診断士 梅北浩二

 販売士にとって、今日のIT業界やIT商品・サービスに関する知見は必要不可欠なものとなっています。
また、販売現場においては、IT技術やITツールを使った生産性向上策の展開はますます重要となってきています。
 今回、IT業界や、ITツールを使うことで進化した業界の動向や市場規模等についていくつか紹介していきます。 今回取り上げ業種は「IoTプラットフォーム業」「SNS活用コンサルティング業」「オンラインフリーマーケット業」「フリーランスエージェント業」で、活動領域、市場規模、課題について紹介いたします。

1.IOTプラットフォーム業

(1)活動領域
 ネットワーク上の様々なデバイスをクラウド上で統合管理して、組織内の運用管理、資産管理やセキュリティポリシーの設定などを様々なOSを搭載したデバイスに対して包括的に行うことができるソリューションをIoTプラットフォームサービスといい、こうしたサービスを提供している事業者をIoTプラットフォーム業といいます。

(2)市場規模
 日本市場での公的統計データはないが、2000億円程度の市場といわれている。代表的企業として、株式会社オプティムがあります。

(3)課題
 業界として代表的な課題として以下のようなことがあげられます。

① 利用者ニーズ対応のサービスの提供
利用企業のニーズと目指すべき最終ゴールを整理して、ニーズにあったサービスの提供

②計画的人材確保・育成
設計・運用に対対応できる人材の確保と育成の計画的実施

③技術革新への対応
 技術の研究や新機能の開発対応

④中長期計画化
 自社の成長戦略を描き、中長期的な施策の計画や展開

2.SNS活用コンサルティング業

(1)活動領域
 SNSはSocial Networking Service(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の略で、インターネットを介してコミニュケーションを構築できるスマ-トフォーンやパソコン用のWebサービスの総称です。「情報の発信・共有・拡散」といった機能等を活用して各種支援を実施する事業者がSNS活用コンサルティング業です。

(2)市場規模等
 総務省「平成30年版情報通信白書」によると、各ソーシャルメディアの利用状況をみるとLINEの利用率が最も高く、少しでも利用している人を含めた利用者の割合はおよそ60%でありました。代表的企業として、㈱フルスピードがあります。

(3)課題
 業界として代表的な課題として以下のようなことがあげられます。

①雇用管理
 多種多様な人材採用活動の実施、能力・実績主義の報酬体系の実施、教育研修制度の充実、業務の合理などへの取組
②開発力の強化
 最先端の技術動向の日常的確認、最新技術力の向上
③活用目的にあった対応
 ビジネスにつながる視点からのプローチの実施

3.オンラインフリーマーケット業

(1)活動領域
 一般的にフリマアプリといわれています。インターネット上で、個人間で衣料品や雑貨等を自由に売買可能なスマートフォン専用のアプリ、もしくは仮想のフリーマーケット取引市場の総称で、取引を支援するプラットフォームを開発・運営する事業者です。

(2)市場規模等
 フリマアプリは現在女性や主婦を中心に利用が広まっています。今後とも市場の拡大が見込まれる。代表的企業として、株式会社メルカリがあります。

(3)課題
 業界として代表的な課題として以下のようなことがあげられます。

①新機能の開発
 新技術を活用した機能の提示による活用機会の拡充対応
②エコシステムの構築
 購入・販売の取引を通じてオンライン・オフラインの様々なサービスを連携させたエコシステムの構築
③サービスの安全性及び健全性の確保
 安全・安心な取引の場を提供するために、個人情報保護や知的財産権侵害品対策等への取組み

④ データ活用
エコシステムの基礎となる引履歴や評価情報といったデータの活用

4.フリーランスエージェント業

(1)活動領域
 フリーランスエージェントとは、営業から契約締結までの業務を代行するサービスやその運営を行う業者です。具体的にはフリーランスが希望する仕事の紹介やクライアントとの面談同席、登録時等でのスキルシート等作成支援、契約処理の代行などを行っています。

(2)市場規模等
 経済産業省「平成29年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)報告書」によると、29年1年間のフリマアプリの市場規模は4835億円となっています。代表的企業として株式会社クラウドワークスがあります。

(3)課題
 業界として代表的な課題として以下のようなことがあげられます。

①受注方法の開発
受注方法の新たな開発方法の研究や、ネット上での事業告知活動の強化
② サイトの安全性等確保
各種のリスクを回避するための対応をネットセキュリティ基盤整備に加え、利用規約及び各種ガイドラインの制定
③人材育成
企業のニーズの応えるため特に、技術的スキルを持った人材の確保

 以上

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