販売士

店舗の環境や状況に合わせてカメレオンな対応を

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オフィスエム加藤

~集客力も売上も少ない環境をエリアマーケティング~

 販売で立っているお店の立地や環境はどんな感じでしょうか。私の配属された店舗は集客力も売上も少ないという現状がありました。ブランド内のみならず、フロア内でも下位だったこの店を上位にランクインさせたい!目標を掲げたくさんの手段と工夫を実験のように行っていました。そんな中、販売士資格を勉強中に参考になることがあり試してみました。
 まずは「エリアマーケティング」です。地域の特性を考え販売方法を変化させることです。 店舗の立地条件として路面店なのか、百貨店またはショッピングセンターの中にあるのか?周りは住宅街なのか、学校が多いのか、もしくはオフィス街なのか。店舗の置かれた環境で客層にも大きく違いがあると分かりました。

~カメレオンのようにコーデネィトをチェンジ!~

 集客の手段や方法はたくさんあります。エリアマーケティングを参考に、時間帯ごとに販売員である自分の服を変えてみました。フルチェンジをするのではなく、売り出し中のワンピースなどをメインに少しずつ変えます。平日を例えであげてみます。
 オープンから12時までは年配の方が多かったため、靴はフラットで大ぶりなアクセサリーをメインにしたコーデネィトにします。12時から15時は若いママが多いため、靴はフラットなままアクセサリーを外し、帽子とカーディガンをコーディネィトします。子供と公園に遊びにいくようなイメージです。
 15時から18時は学生さんが多くなるので、スニーカーに履き替え、キャップやパーカーなどを合わせたカジュアルスタイルに変更します。
 18時からクローズまでは、お仕事帰りの方が多いため、華奢なアクセサリーとパンプスにジャケットでオフィススタイルへと変えます。pull戦略に当てはまっていると思います。

~まずはお店に興味をもってもらうこと!~

 ブランドの規定などで難しい方法かもしれませんが、効果は充分に実感できました。お客様がどんな目的でフロアを歩いていたかは分かりません。ウィンドウショッピングだけ、もしくは来週のパーティーのドレス探しだったかもしれません。自分の目的と違うお店だけど、自分のライフスタイルと近いかもと感じていただくことで、お店に来店していただくことが目当てでした。お店を周知いただくことで、今日購入がなくても次に繋がる可能性があります。何よりも集客がなければ次のpush戦略である接客にも繋がりません。pull戦略ではチラシやDMが代表的ではありますが、一店舗のためにすぐに実現することは難しいことです。
 私が行ったことはマーケティング戦略の一つで、「弱者の戦略」である顧客を絞り込んだ特定顧客層を増やす行動だと思います。さらに、店内にある元々の商品を活用した最小限の投資で、集客や宣伝そしてご購入いただくという最大限の成果を生み出せました。何よりも販売員自身が注目されることで士気が高まったことは全体の生産性向上につながったと思います。マネキンやポスターも大切なアイキャッチですが、お店の中で動く販売員のコーデこそが一番のpull戦略だと思えた出来事でした。

以上

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